「KONECT」

HIPHOPのDJからハンドメイドの鉢ブランド「KONECT」のディレクターに転身した彦根卓巳氏。ストリートカルチャーから異色の転身を決意した経緯とその背景にある想いに迫る。

INTERVIEW インタビュー

自己紹介をお願いします。

彦根 卓巳です。KONECTのディレクターをしています。

KONECTはどんなブランドなんでしょうか?

Made in Japane にこだわったハンドメイドの鉢を陶芸作家さんと共同開発して販売するブランドです。

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Photo: 辻元 浩太郎

KONECTでは主にどんな仕事をされているのですか?

陶芸作家さん探しから始まり、コンセプトを伝えて共感していただいた方と開発を進めていきます。 サンプルが届いたところで植物を植えたテストを開始します。経過をチェックしながら改善点を見つけて修正したり、新たなアイデアを試したりトライアンドエラーを繰り返して商品を生み出しています。

作家さんと作品を制作していく上で大切にされていることはなんですか?

作家さんとの距離感です。共同開発していく上でイメージやアイデア、コンセプトの共有が深くなるとより良いモノが生み出せるので。

Release Date: 2017.1
Starring: KONECT Products, Kazuhiro Ashizawa
Music: Toshiki Okada (feat Tetsuya Shigihara from SARATOGA)
Director : Atsushi Sugimoto

もともとHIPHOP DJとしても活動されていたようですがどんなきっかけで鉢の世界に興味を持たれたんですか?HIPHOP DJから現在までの軌跡を教えてください。

15歳の時にスケートボードと出会い、ビデオで使われていたHIPHOPに衝撃を受けたのをきっかけに、HIPHOPを自分で表現したいという気持ちに芽生え、その情熱をDJに注ごうと決心しました。
最初は地元でラップグループを結成し活動していたのですが、DJプレイする機会を増やすため19歳からクラブで働きつつチャンスがあればどんな内容でも回しに行きました。

様々な地域から集まってくる同年代のDJにスキを見せないよう常にスキルを磨いていました。
その甲斐あって海外のアーティストをゲストに迎えた1,000人規模のビッグパーティーなどでもDJさせてもらえるようになっていきました。

しかし2000年以降になってくると崇拝するDJがHIPHOPから離れていったり、USのHIPHOPがサンプリングの手法ではなくなっていったり、仕事として成り立ち出しているDJに対して疑問を持ち始めました。 定番のパーティーチューンをかけるのは誰にでもできるし自分のテンションも上がらない。 テクニックやオリジナリティーより有名DJのレコード持ちをしたヤツがフックアップされる現状。悶々とした日々を送っていると、いつしかクリエイティブ脳は完全に思考停止していました。

築き上げてきたポジションを捨て、地元を拠点に原点回帰し新たなスタンスで再スタートしようと決め、数千枚所有していたレコードを全て売り払い、8年のっていなかったスケートボードを1年間ほぼ毎日やりました。 完全にアク抜きできたタイミングで新宿を拠点とするアンダーグラウンドレーベルの立ち上げから所属することになりました。そのレーベルは追い求めていたリアルストリート感全開で自分が表現したかったHIPHOPの爪痕をしっかり残すにはこれ以上ないステージを与えてくれました。

長年構想を練っていた案にレーベルのアーティストをフィーチャーしたMIX CDをリリースしたり、ライトユーザー向けのものや様々なシーンの空間コーディネートを想定したMIX CDなども制作していきました。 一時は理解してもらえなくても自分が良いと思えることを表現すればそれでイイと思っていましたが、原点に戻ると自分がセレクトしたものを使い、組み合わせ提案することで人を楽しませることが好きだったことに気付きました。 それが現在のKonectのフィロソフィーです。

その後、レーベルが最盛期を迎え出していた頃の勢いは物凄いものでした。 良くも悪くも次第にアンダーグラウンドの枠では収まりきらない状況になり、レーベルがメジャー志向に変化していく流れへの不安から胃潰瘍になりストレスから十円ハゲまでできて悩みに悩んだ末にDJ引退を決意しました。

そんな時癒しを求めて触れ出したのが植物です。そのきっかけで自然と植え替えを楽しむようになっていきました。 興味が深くなり色々掘り下げていると、国産のカッコいい鉢が市場に出回っていないことに気がつきました。 その時「それなら自分で作ってしまおう」という強い気持ちから、僕の名前のヒコネとセレクトを合わせたKonectを立ち上げました。

HIPHOP DJとKONECTの運営では共通点はありますか?

コネクト本来の"つなげる"意味とかけた「伝統的な技術や新たに編み出した独自の技法と独創的なデザインを」や「植物と鉢を」、「緑と生活を」などと、DJが曲をミックスする"つなぐ"という行為。
どちらもイメージ通り出来たり完成したりした時の満足度と快感は共通点だと思います。

インディペンデントで一から鉢のことなどを勉強されたようですが得られたことや苦労したことはありましたか?

"人とのつながりを大切にする。"というのが一番の学びです。
また難しく感じるのは”自然を相手に鉢を生み出すということは常に安定したモノ作りは出来ない"ということです。

なるほど。最後に今後どんなことをやっていきたいと考えていますか?

自分の人生のリベンジをかけ、Made in JapanのハンドメイドにこだわったKonectの鉢を世界に広めていき、日本の陶芸界を盛り上げて行けるよう作家さんを含め様々な方の協力を得ながら日々頑張っていきたいと思っています。

PROFILE プロフィール

KONECT

KONECT

デザイン性だけではなく機能面にもこだわったMade in Japaneの鉢を展開するブランド。 材料から国産にこだわり、手仕事に生涯を捧げる作家とテーマに沿った商品開発に取り組んでいる。 作家の技術や陶芸の産地など日本のモノ作りの良さを植物を通して国内外に広めることを目的としている。

2017年9月20日〜10月4日 ザファーム銀座三越店『オンリーエムアイ』
2017年5月31日〜6月20日 ザファーム銀座三越店『父の日ギフト』
2017年6月3〜4日 上野桜木あたり『素材の手しごと展』
2017年5月 伊勢丹新宿 「0丁目商店街」出店
2017年5月 サムエル・ワルツ 「コネクト展」
2017年3月 ファームユニバーサル千葉 「1stアニバーサリー」出店
2017年3月 ファームユニバーサル銀座三越 「オンリー エム アイ」出店
2016年11月 フォレストカフェ ポップアップ 出店
2016年10月 赤坂 蚤の市 出店
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